EU緊急理事会議、鳥インフルエンザ感染対策で合意

2005/10/20
更新: 2005/10/20

【大紀元日本10月20日】18日に開かれたEU理事会緊急会議では、鳥インフルエンザの世界大流行を防ぐために、国際社会が協力して対応すべきとの見解で感染対策で合意を示した。 EUは動物と人間のインフルエンザ感染の対処法を実務討論していくとともに、来月ジュネーブで開催される国連会議の場でも、この問題を提起する構えである。中央社が伝えた。

今回の理事会緊急会議には、EU諸国の25カ国の外務大臣が参加し、一週間にわたりEUと近隣地域で相次ぎ発生した鳥インフルエンザについて、議論を交わした。会議終了後、理事会は「12月までにさらに動物保健予防を強化し、10月20日に開かれる厚生大臣の非公式会議では、人間のインフルエンザ流行の予防措置と計画を討論する。さらに12月までには鳥インフルエンザを予防、コントロール、撲滅するための指導方針の修正を完成する」と発表し、また「鳥インフルエンザの世界流行を防ぐためには、国際協力が必要で、各関係諸国に11月7日の国連会議の場でこの問題を議論するよう呼びかけていく」と示した。

今年5月にWHO(世界保健機構)の専門家は、中国青海省で渡り鳥が鳥インフルエンザに感染し、大量死亡したことを発見した。中国当局は有力な対策を取らずに、その後撲滅宣言した。「感染する渡り鳥が9月になると、世界各地に飛び立ち、鳥インフルエンザの世界流行を起こしかねない」と関係者は警告した。

VOAラジオ局の報道によると、ロシアやトルコ、イラン、ギリシャ、ブルガリア、ルーマニアなどの各国で、鳥インフルエンザが相次ぎ発生し、一部の国では、H5N1型ウィルスによる感染であることがすでに確認された。2003年以来、アジア諸国ではすでに60人以上がこのウィルスに感染し死亡したことが確認された。18日のEU理事会緊急会議の議長国を務める英国のストロー外相は、EUは実効性のある応急措置で人間への感染に対処していくと発言、民衆に冷静な対応を呼びかけた。