タミフル耐性ウイルスで、ベトナム患者が死亡

2005/12/27
更新: 2005/12/27

【大紀元日本12月27日】米医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」(22日付)によると、鳥インフルエンザに感染したとされるベトナム人2人が鳥インフルエンザ治療薬のタミフルを服用した後、死亡し、2人の体からタミフルに耐性のあるウイルスが検出されたことがこのほど分かった。

同誌によると、英国オックスフォード大学の教授らが2004年から2005年までの間にタミフルを投与されたベトナム患者8人を対象に、調査を行った結果、8人のうち4人が死亡したという。死亡した4人のうち、13歳と18歳の女性患者から、タミフルに対し耐性のあるウイルスが見つかった。この2人の患者はタミフルが最も有効とされる期間中に投与されたという。多くの医師はこの結果に驚いており、タミフルの有効性の限界を明らかにした格好となった。

タミフルは現在、鳥インフルエンザに最も有効な治療薬とされているが、感染初期に服用しなければ有効性はない。タミフルの製造元であるスイス医薬品大手のロシェ・ホールディング(ROG)は今、動物実験を行い、投与量が与える影響を検討しているという。