中国、死刑囚の臓器、移植・販売

2006/01/27
更新: 2023/02/20

【大紀元日本1月27日】東南アジア、北米、欧州、豪州などの世界各地から、最近中国大陸に行って中国の病院で臓器移植を受ける患者数が増えていることで、中国は臓器移植と販売の世界中心となっていると言われている。しかし、臓器の提供元について、95%が死刑囚から摘出されたものであり、病院側と刑務所側が結託して死刑囚の臓器を販売、さらに公安関係者は臓器をねらい、思想改造のために強制労働に従事させられる政治犯に対して死に至るような虐待行為を行うなど違法性が多くの人権団体に指摘されている。

国際報道機関と米国『労働改造基金会』の指摘では、中国国内で処刑される囚人の臓器が移植に供されるケースは、毎年少なくとも数千件にのぼるとみられている。国際人権擁護団体「アムネスティ・インターナショナル」は、中国で年間、死刑囚5千人以上が処刑され、世界の91%を占めると指摘、親族に通知せず囚人の臓器を摘出、外国人患者に高値で移植売却する事実を暴露した。昨年12月、中国衛生部・黄潔夫副部長も、中国での移植臓器の大半は死刑囚から摘出されたものである事実を認めた。

韓国紙「朝鮮日報」の報道によると、韓国は2000年、脳死以外の遺体から臓器摘出を禁じる法改正を実施、国内で臓器の提供を受けることが難しくなった。これにより、中国で臓器移植を受ける韓国人患者数が急増、北京、上海、広州などの中国各地で、年間1000例近くに達するという。天津市第一中心病院は中国最大の臓器移植機構で、毎年900例近くの肝臓と腎臓移植手術を実施、そのうち約40%は韓国人患者。 AFP通信も、イスラエル人患者数十人が毎月、中国人死刑囚の臓器で移植を受けると報道。英紙「ザ・オブザーバー」は、中共軍部の病院が麻酔状態で死刑囚から臓器摘出後、囚人をそのまま放置して自然に死亡させるという。

一方、韓国聯合ニュースによると、韓国警察は16日、ネット上で末期肝臓ガン患者を募り、中国での臓器移植を仲介する違法ブローカを摘発した。容疑者の証言から、中国の病院から高額のマージンが支払われることや、死刑囚の肝臓が移植に使われることなどが明らかになり、術後に死亡するケースもあったという。ラジオ自由アジア(RFA)の報道によると、香港の資産家で全人代常務委員の曾憲梓氏が6年前、広州中山大学第一付属病院で死刑囚の腎臓で移植手術を受け、そのほか大陸の男優・傅彪氏も山東省死刑囚の肝臓で移植手術を受けたという。また、ニューヨーク大学医学センターの腎臓科医師・トーマス・ディフロ氏は、米国議会内の公聴会で、「自分の患者6人が中国で腎臓移植を受け、帰国後に術後治療を受けた時、全員が臓器は死刑囚のものだと直言していた」と証言した。

外国人患者の急増につれ、中共の臓器移植手術費用も上昇、昨年初め、肝臓移植が3万2,000米ドル程度であったが、現在では4万米ドル(日本円約436万円相当)。腎臓移植は、2000万ウォンから3000万ウォン(日本円約240万円から360万円相当)。

朝鮮日報の報道によると、移植関連書類には臓器提供者は皆「急性脳挫傷」と記しているため、中国の移植担当医療チームに詳細状況を確認したが、明確な答えが得られなく、「移植はすべて法律の許容範囲内で行われた」と告げられただけだという。

天津市武装警察総隊医院の元整形外科専門医・王国斉氏は、米国会の公聴会で「銃殺された死刑囚から皮膚や、目の角膜を摘出したのは数百回」と証言、死刑囚の心臓はまだ鼓動しているまま摘出されたケースもあるという。

一方近年、死刑囚の親族が、病院や関連当局を相手取って、違法な臓器摘出を立件提訴する案件が増加。2004年2月16日遼寧省葫芦島市の地方裁判所(中級法院)は、死刑囚の臓器摘出について公安当局の行政を告訴する案件を審理した。

また、人権団体によると、1999年7月から中共政権に弾圧されている気功集団・法輪功の学習者が、迫害により、現時点で約2808人の死亡ケースが確認された。死亡した学習者の一部は、臓器が摘出され、移植用として違法売買されたという。広州市の郝潤娟氏は、広州白雲看守所で22日間拷問を受け続け死亡した。遺族には通知されず、遺体対面時、すでに解剖されていたという。内部情報筋によると、広州市刑務所の一部では、医者が「腰を殴るな、腎臓は役立つから」と拷問を指導したという。河北省石家庄市の左志剛氏は2001年5月30日、橋西区公安分局に逮捕され、当日に酷刑を受け死亡した。腰の後部には2つの正方形の大きな穴が開いていた。2001年2月16日、ハルピン市の任鵬武さんが呼蘭県第2看守所に勾留され、5日後に死亡。警察は家族の同意なしに、法律鑑定の口実で、臓器を全摘した。

中共政権下の死刑囚の臓器販売問題は、国際社会に厳しく批判されている。米下院は昨年12月可決した、中共政権の労働改造制度を非難する「労働改造譴責法案」の草案を作成した共和党議員フランク・オルフ氏は、中共政権の死刑囚を利用した臓器売買を厳しく批判、「5万ドさえ払えば、血液検査後、中共警察当局は刑務所で適合する死刑囚を探索、銃殺後腎臓を摘出移植する」と中共指導下の医療機関が非人道的な方法で臓器売買をしている事実を暴露した。米国の労働改造基金会の関係者は、「多くの患者が移植を受けるときに、だれもが臓器提供の合法性を考慮していない」と指摘、欧州議会も1998年、中共の臓器摘出事実に震撼、「これは国際基準に照らしても、深刻な人権違反、一種の犯罪行為」と厳しく非難した。

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