【大紀元日本2月11日】1月29日は、「世界ハンセン病撲滅デー」として、世界各地で啓蒙活動が行われる。世界保健機関(WHO)のハンセン病制圧特別大使として任命された、日本財団会長・笹川陽平氏は7日午後、日本財団の会議室で記者懇談会を行い、世界ハンセン病撲滅デーにあたる29日、患者、健康回復者、その家族に対する偏見や差別の撤廃を求める「グローバルアピール」をインド・ニューデリーで発表したこと、続いて財団のそのほかの事業について報告した。
ハンセン病について報告中する笹川会長(大紀元)
日本財団は、60年代から海外のハンセン病施設への支援を始め、1975年からは世界保健機関(WHO)のハンセン病制圧活動の主要対応機関として活動してきた。1975年当時、世界で1,100万人以上いると言われたハンセン病患者が80年代のMDT(複数の薬剤を併用するハンセン病治療法)の開発と使用効果により、ハンセン病は不治の伝染病から治癒可能な疾病になった。その結果、1985年当時から2006年2月現在までの21年間、ハンセン病未制圧国(有病率が人口1万人あたり1人以上)は、122カ国より7カ国まで (ブラジル、ネパール、マダガスカル、タンザニア、モザンビーク、コンゴ民主共和国、中央アフリカ) に減少し、1,400万人の患者が治癒した。当財団では、1991年のWHO総会で「20世紀中のハンセン病制圧」目標を決議後、全世界にハンセン病治療薬を無償で配布、1995年以降5年間で5000万米ドルの金額を投入した。
2001年、日本財団会長・笹川陽平氏がWHOハンセン病制圧特別大使に任命されてから、ハンセン病で苦しむ現地(主にハンセン病未制圧国)を訪れ、ハンセン病制圧に向けた活動は勿論のこと、社会的な偏見に基づく差別を克服するための人権活動を推進してきた。
会場では、笹川陽平会長はハンセン病制圧について三つのメッセージ、「ハンセン病は治癒可能」「薬は世界中無料」「差別撤廃」を特に強調した。1月24日、WHOはアンゴラでの制圧を発表、1月30日、インド政府も制圧を宣言、更に、ハンセン病について正しい概念を報道するようマスコミに
スクリーンに映し出されたハンセン病制圧に対するメッセージ(大紀元)
強く呼びかけた。