【大紀元日本3月29日】国連人権委員会は27日、第62会期を最後に60年の歴史に終止符を打った。スーダンやキューバ、中国のような独裁国家が委員会に加盟したため、国連人権委員会は国際社会の批判を浴びてきたが、最後の会合で、アボ高等弁務官は、人権委員会の過失を認めると同時に、「国際人権宣言」や「国際人権公約」などを成立させたことを評価した。また、その活動をすべて人権理事会へと引き継ぐ決議を採択した。
米VOAによると、国連人権委員会は、人権侵害に深刻な問題がある独裁国家を委員会に加盟させたため、国際社会に批判されてきた。人権活動家らは、人権委員会は政治の派閥構成に走り、二重の判断基準を有していると叱責し、人権委員会を廃止し強力かつ清廉な機構を新しく立ち上がることを求めた。今月15日、国連は47カ国からなる人権理事会への改組を決定した。理事国は5月に選挙で決める。
人権事務のアボ高等弁務官は最後の会合で、「全世界のすべての人々の人権を保護するために、強力な世界人権機構として、率直かつ誠意を持って協力し合う運営環境が必要」と述べ、現在、全世界で数百万人が国連の人権と自由保護を求めているとし、人権理事会は最善の努力を尽くさなければならないと表明した。
人権理事会の初会合は6月19日に開かれる予定。