上海市民、文革時の下放に抗議

2006/05/21
更新: 2006/05/21

【大紀元日本5月21日】文革40周年に対する当局の沈黙の中、上海住民百名余りは17日、上海民政局の前で集まり、60年代に、肉体労働を通して思想改造と社会主義建設への貢献を図るための「下放」政策に強要され、都市から農工村に配送されたことについて、抗議を行い、当局に賠償を求めた。

ロイターによると、抗議者らは、上海民政局に集結し、その多くが、「請願に過ちはない」との標語を掲げていた。これに対し、制服を着た警官約30名、パトカー及び多くの私服警官が現場に集まった。

これらの抗議者の大多数は、60年代に、毛沢東思想の一つの代表である、「貧農及び下層中農再教育を受けよ」のスローガンのもと、政府によって、西北の新疆に下放された者である。彼らは、教育の機会を奪われ、数年ないし数十年で農村で辛酸を舐めつくし、その後に上海に戻ったが、その頃には家の持ち主が既に変わっていた。

文革、文化大革命とも呼ばれ、1966年当時の指導者毛沢東が共産党内部の政権闘争の需要から煽動した群衆間の暴力闘争運動。それにより約十年間にわたり、中国全土を思想、政治、文化など全ての領域に大混乱に巻き込んだ。青年学生からなる近衛兵による伝統文化の破壊、知識人や官僚に対する弾圧は熾烈を極め、激烈な権力闘争に発展し、数百万人の犠牲者を生み出した。