【大紀元日本5月22日】中国大陸に進出して1年経過した大手検索エンジン・マイクロソフト(MSN)社で16日、大陸での検索機能が広範囲にわたり故障、マイクロソフト社は、システムの故障を引き起こした要素が複雑であるため、明確な説明はまだできないとし、現在は原因究明に急いでいるとコメントした。
英「フィナンシャル・タイムズ」紙の報道によると、中国人ユーザーの一部から、MSNのサービスを順調に受けられないことに関し、マイクロソフト社が政府当局から統制を受けているのではという意見を寄せられた。また、クレームを寄せた使用者の大多数が上海、瀋陽、重慶、北京等の大都市に集中しており、クレームの数は最近急増しているという。
情報筋によると、8日から12日の間、MSNサービス・ユーザー多数が、登録・検索不能、中断等のエラーが続出し、さらに宛先・住所録が表示されない、「ホットメール」や「スペース」の電子メール受信箱が開けられないなどの混乱が現れたという。混乱は12日にようやく改善されたが、16日に再発したという。
マイクロソフト社は中国大陸への進出を順調に行うために、当局が定めた制御規定に協力し、インターネット上で民主、自由などの関連情報を統制し、中共当局メディアによる宣伝情報のみ表示したという。
情報筋によると、胡錦濤総書記は4月中旬に米国でマイクロソフト社のビル・ゲイツ社長と友好的な面談を行ったばかりであるが、5月初旬に中国国内における同社のメール通信を封鎖したことは、同社への圧力が加重されているとみられる。北京当局は、外国のインターネット企業に対して、電子メールに関する個人情報の提出を強要しており、これまで、ヤフーが提供した情報により、反体制派及び民主活動家多数がすでに連行され監禁されたという。
また、本年2月に貴州の李元龍記者は、マイクロソフト社の電子メールを通じて、中国の貧困状況に関し通信報道し、「国家騒乱罪」で提訴されたという。当時、マイクロソフト社は当件とのかかわりを否定したが、少し前に同社は人気のあるブログおよび趙京記者のホームページを封鎖していたという。