ビルマ民主化の闘士アウンサン・スーチーさん、まもなく解放か

2006/05/26
更新: 2006/05/26

【大紀元日本5月26日】国連当局はこのほど、ビルマのミャンマー軍事政権が自宅軟禁中のアウンサン・スーチーさんを解放する準備をしていると明かした。国連政治局事務次長のイブラハム・ガンバリ氏によると、軍事政権は5月中にスーチーさんを解放すると示唆したという。

VOAによると、ガンバリ氏はラングーンを訪問、国民民主連盟のスーチー代表と45分間の面談を行ったという。スーチーさんはここ2年間、外国人と面談していない。ガンバリ氏は24日の記者会見で「軍の高官と折衝し、スーチーさんの解放が近く、27日頃の感触を得た」「警察のトップも、スーチーさんは国内の安定にもはや脅威ではないと発言した」と述べ、スーチーさんは過去17年間を自宅軟禁で過ごしたのにもかかわらず、健康そうであったという。

国連当局はこの消息を歓迎したが、米国務省はこれでビルマの民主化が進むとは断言できないと警鐘を鳴らした。ジョン・ボルトン米国連特使は、ガンバリ氏が安保理で帰朝報告を行うよう求めており、同国の軍事政権を議題にするよう提唱している。

ミャンマー軍事政権は、国内民主化の兆しを鎮圧し1988年に政権を樹立、1990年にアウンサン・スーチーさんが国内総選挙で圧倒的な勝利を収めた時も政権を移譲しなかった。ミャンマー軍事政権は、4月下旬のラングーン爆発事故を受けて、スーチーさん率いる国民民主連盟(NLD)の他、ビルマ連邦全国連合政権(NCGUB)、ビルマ労働組合連盟(FTUB)、全ビルマ学生民主主義戦線(ABSDF)の4団体をテロ集団として指定していた。