【大紀元日本5月30日】「看中国」国際サミットフォーラムは5月25日、台湾で開かれた。中国での調査を終えたばかりの欧州連合(EU)議会の副議長エドワード・マクミラン-スコット氏や、台湾大学の政治学教授・明居正氏、台湾の政界と学界の権威などがフォーラムで講演を行い、中国の経済発展の将来性や、中国の政治と社会の現状などを分析、建設的な意見を発した。台湾の産業界、政界、学界の関係者や、駐台湾の外国貿易代表など合わせて450人あまりが参加した。
フォーラムに参加する講演者:(左から)中華経済研究院の陳文郎・副院長、欧州議会の副議長スコット氏、台湾総統府の呉栄義氏、国立台湾大学社会科学院の趙永茂・院長、国立台湾大学政治学部の明居正・教授(大紀元)
明居正・教授は、国際社会が中国経済を予測する際に、非経済要素を見落としたと指摘、実質上、中共は旧ソ連の轍を踏んでおり、突発的に崩壊する可能性があると警告した。
同教授は中国の未来発展を影響する6項目の非経済的マイナス要素を挙げた。①中共政権の統計では、去年一年間だけで、計8万件の暴動が発生した②ジニ係数は0・46の高い水準にあり、国内の激しい貧富格差を現している③署長級以上の高級幹部が大量の資金を不正流用し、海外に逃亡している。その数が4千人を超えている④深刻な政治腐敗⑤多くの国民が海外のネットサイトで中共の関連組織から離脱すると表明している。その人数が平均で毎日3万人に達する⑥決済の発展過程において、生態と自然環境が厳重に破壊され、反対に経済発展の足を引っ張っている。
明居正・教授は、これらの要素は外国人投資家が熟慮すべきリスクであると警鐘を鳴らした。
台湾の外交部部長・黄志芳氏は発言の中で、国際社会が協力して、中国を民主や、自由、人権などが保障される社会に転換させ、法律を実行し、平和を愛する国家に変えるよう呼びかけ、「中国市場のビジネスチャンスにもちろん注目すべきだが、自由や、民主、人権の普遍的価値は永遠に存在し、ビジネス貿易の目先の利益が替われるものではないと訴えた。
欧州連合(EU)議会の副議長エドワード・マクミラン-スコット氏は、中国での視察を終えたばかり。今回の訪中で外交官や、専門家、学者、非政府組織と個人と面会し、法輪功学習者とも面談した。同氏は、今回の訪問で中共政権による法輪功への集団弾圧の真相をさらに把握したと語り、1996年に訪れたチベットについても言及し、「宗教はチベット民族の重要な根源であり、しかし当時のチベット人は中共に奴隷のように扱われていた。中国には一切の自由がない。政治の自由も、宗教の自由も何もない」と語った。
フォーラムで講演するスコット副議長(大紀元)
スコット氏は、「国際社会が中共とビジネス関係を結ぶの大いに結構だが、中国の民主化推進にも力を注ぐべきだ」と進言した。
スコット氏は、中国での経済改革は多くの金持ちを生み出したが、彼らの大半は中共党員で、中国国民の大半は依然苦しい生活を強いられていると指摘、「中共には真の友がいない、その政権は凶暴残忍で、恣意的で変態かつ偏執な体制である」と批判、「私は中共の友にはならないが、中国国民と友になることを願っている」と述べた。
スコット氏は、今の主要課題は中国に入り、民間組織を通じ、EU諸国と中国国民の交流を強化し、互いに手をつなぎ、根本から改革を起こすことだと分析、中国の民衆はすでに中共の腐敗を洞察し、各地で暴動が続発している、多くの国民の心には鬱憤が蓄積されている。それに加え、インターネットの普及や、2008年の北京オリンピックの開催などの要因は、中国の政局を変える可能性があるとの見解を示した。