【大紀元日本6月16日】英国「サンデー・ポスト」紙はこのほど、アップル・コンピュータ社のiPod本体を生産する中国工場では、労働者に対して、低賃金で過酷な環境下で働かせていることを指摘した。同紙の指摘に対し、アップ社は調査中であると発表した。
現在アップル社のiPod製品は主に中国で生産され、iPod本体には「米国カリフォルニア州がデザインし、中国にて製造」と記されている。
「サンデー・ポスト」紙によると、中国深圳市のiPod製造先・龍華工場の労働者の月給は27ポンド(約5733円)で、交替制の労働時間は1人1日15時間。また、労働者たちは100人収容できる宿舎に宿泊しており、外部者の宿舎見学はできないという。
また、アップル社のiPod nanoは日夜、警備されている5階建てのビル内で生産されているとし、同社はiPodを生産する中国工場で働く労働者を男性ではなく、全員女性の雇用にしているという。同社は、女性労働者は男性より真面目だからという。
BBCによると、深圳龍華工場のほか、iPod Shuffle生産工場の労働者賃金は毎月54ポンド(約11,466円)だが、その半分は宿泊および食費の支出に当てられるという。
アップル社は同件に対して、「会社側は、サプライやの現場環境が安全であり、労働者の尊厳と尊重を保つことに尽力している。また、セキュリティープログラムにより、責任ある製造を行っている」と声明を発表した。さらに、アップル社のサプライヤーとしての行動規範に、労働者の人権支援に対する承諾が盛り込まれている。同承諾は、差別、虐待、強制的な行動、少年労働者の酷使、労働時間、報酬および自由結社などを含むという。声明では、同社は「中国生産工場における労働条件を調査中である」と付け加えた。
アップル社は「我々は、サプライヤーの如何なる違法行為も容認できない。サプライヤー行動規範は、国際労働基準(ILO),世界人権限宣言(UDHR)、国際社会責任(SAI)および道徳貿易組織(ETI)を参照し制定した」と言明した。
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