中国国務院、家庭教会監視強化を地方政府に指示

2007/02/05
更新: 2007/02/05

【大紀元日本2月5日】中国教会関係者によると、中国共産党(中共)内部ではこのほど、地方政府に対して、家庭教会の活動に対する監視を強め、各種の集会を禁止する指示を出した。中共が家庭教会を抑圧する行動はエスカレートしていることが分かった。昨年中共当局に逮捕された家庭教会の信者は600人以上に上ったという。

RFA放送によると、広東省ある教会の責任者は、中国国務院が昨年年末、各地方政府に対して内部通知を出し、家庭教会の動向を注意し、活動を阻止するよう指示した。また、最近所属の教会でも同通知書が届いたと話し、家庭教会の信者が受けた迫害は限定された場所ではなく、広い範囲にわたって起きていると指摘した。また、ある宗教局局長より、小さい活動も禁止するという内部指示があると聞いたという。

また、国務院からの内部文書の中では、当局承認の教会に対しても、英国伝道師マリソン牧師訪中200周年記念の活動も制限すると通知したという。「昨年末に、当局は三自教会を含む全国各地教会に対して、記念活動は一切禁止する通知を出した。マリソン牧師の記念活動が、家庭教会の影響力を広げることを心配しているようだ」と同情報筋はいう。

一方、安徽省金寨県では少し前に、家庭教会伝道師が集会を行っている時に公安に突入され、15人以上の集会は禁止されると警告された。広東の教会責任者は、今後さらに多くの家庭教会が迫害を受け、多くの信者が逮捕されると懸念している。

米人権組織・対中援助協会はこのほど、昨年中国家庭キリスト教会の迫害状況を総括した報告を発表した。報告によると、昨年中国各地で合計650人の家庭教会の信者は一度勾留されたことがあると統計し、その内の18人が刑を言い渡され、多くの信者が強制労働の刑に強いられたという。昨年中に逮捕された信者は前年に比べて、少なくなったが、逮捕された信者の多くが教会の指導者で、拷問を受けて、自白を強いられた者もいるという。その他に、強制的に取り壊された教会は、浙江省蕭山区を含み、少なくとも4軒だった。さらに、上海、広東、山東、安徽および内モンゴルの教会が取締りを受けたという。

報告によると、迫害の状況は浙江省および河南省がもっとも深刻であると指摘し、河南省温県の家庭教会は、昨年3月に80数人の信者が逮捕された。その内に、両足が不自由で歩行できない身体障害者がひどく殴打され、あばら骨が折れる重傷を負わされたという。

同報告書はすでに、米国際宗教自由委員会へ提出し、対中援助協会の責任者・傅希秋牧師も1月31日、米議会の公聴会に出席して中国の宗教自由状況を証言した。