グーグル地球村、ダルフール・ジェノサイドのネット博物館設立

2007/04/17
更新: 2007/04/17

【大紀元日本4月17日】米国ジェノサイド(種族大量虐殺)記念館はグーグル社と共同設立したネット上のダルフール博物館は、衛星測定システムのハイテクノロジーの駆使および豊富な音声写真文章資料によって、スーダン政権の残酷な暴行が生々しくネット利用者のパソコンに映し出される。

記者会見会場(大紀元)

スーダン政権によるダルフールのジェノサイドは、国際社会の怒りを引き起こし、民衆の関心を引き寄せた。4月10日、米国ジェノサイド記念館はグーグル社と協力し、ネット技術を利用して、国際社会がダルフール危機に関心を寄せるよう共同記者会見を開いた。

記者会見では、ジェノサイド記念館およびグーグル社の責任者が新しい共同プロジェクトを紹介した。グーグル社の衛星地図サービスソフトを利用し、グーグル地球村および国連、米政府、非政府組織、独立カメラマンが提供された写真と文字説明を使い、2億近いグーグルネット利用者へ、コンピュータの画面からダルフールの悲惨な現状を見ることができるサービスを提供した。利用者は、破壊された村と家屋を拡大することができるし、写真に合わせ、音声説明も聞くことができる。

ダルフール・ジェノサイドを逃れたサリ(Salih)さんは、画像の情報は数字だけではなく、自分の家族を含む無数の悲惨な死亡者を表しており、映された画像に自分の生まれた村もあったが、完全に破壊されてしまい、灯りも何もないと悲しく語った。

2003年より内戦が勃発してから、スーダンのダルフールではすでに20万人が戦争で死亡し、200万人が家を離れ、落ち着く場所がなくなっている。

ダルフール種族大量虐殺を逃れたサリ(Salih)さん(大紀元)

サリさんは、中国共産党(中共)は石油を得るために、スーダン政権へ武器を提供し、国連がスーダンに対する制裁を否決したことは、実質上、ダルフールのジェノサイドを助長したと強調した。サリさんは、中国人民は真相を知らずに中共の行為を止めなかったとし、さもなければ、決して中共のやり方を受け入れないのだとの見解を示した。サリさんは、中国人民に対して、ダルフールの人民も同様に地球で生きている人類であることを知って欲しいとする一方、中国政府に対して、無数の生命の問題に関わっており、政策やスーダン政権をコントロールする云々以前の問題であり、対スーダン政策を停止するよう呼びかけた。

グーグル社スラグ副総裁(大紀元)

グーグル社スラグ副総裁は、今回のサービスは検閲および制限は一切なく、中国大陸の利用者を含み、すべてのグーグル利用者へ開放すると明らかにした。

ジェノサイド記念館のブルームフィールド主任(大紀元)

ジェノサイド記念館のブルームフィールド主任は、「ダルフール危機」はジェノサイドを予防するために初めての項目で、将来的にはジェノサイドが発生する可能性のあるその他の地域でも同様な博物館を設立する予定であるとし、政府および個人がいち早く情報を入手することにより虐殺が起こらないようにできると強調した。

(記者・薛利)