【大紀元日本5月21日】中国の考古学者はこのほど、寧夏回族自治区中衛市にある大麦地壁画から2千個を超える象形文字を発見し、中国西北の大麦地壁画の中にある象形文字は甲骨文字よりもさらに年代を遡る古代文字だと発表した。
BBCのニュースで専門家は「この研究で得た成果は人類が文字を使い始めた時期を7千~8千年早めるだろう」と話している。
北方民族大学(元 西北第二民族学院)壁画と寧夏文献研究センターの李祥石・研究員は「大麦地の早期の壁画には多くの象形と抽象的符号が存在しており、およそ同時期の陶文符号と後の甲骨文字の中に近い形のものを見つけることができる」と話した。
中国に現存している最も古い文字は甲骨文字とされており、紀元前17~11世紀、今から3600年以上前に形成されたといわれている。
大麦地壁画の早期のものは1980年代に発見されており、専門家の詳細な研究統計を経て、全部で8千以上もの図形、日月星辰、天地神霊、狩猟の様子、放牧、舞踏、祭祀などの行事の場面が発表された。
大麦地は黄河北岸の衛寧北山に位置し、周囲6平方キロメートルに、8532ヶ所にのぼる壁画が平均1平方キロメートル毎に1422ヶ所に残っている。国際的に公認された世界の壁画の主要地区に規定される標準的な数の140倍以上を超え、世界で最も壁画の多い地区と言える。衛寧北山は寧夏自治区と内モンゴル自治区の境界線となる山であり、衛寧平原の天然の壁ともいえる。
大麦地壁画と世界のその他の有名な壁画を比べると、その最大の特徴は内包しているものの多さで、極めて豊富で多方面にわたり中国先人の生活状況、狩猟、放牧、戦争、祭典および動植物、工具、車両、幌などを描いたものが存在し、考古学職員によると、当時の先人達の生活状況を判断することができるという。
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