北朝鮮:北京にいる留学生全員召還、亡命を警戒か

2007/06/02
更新: 2007/06/02

【大紀元日本6月2日】韓国「朝鮮日報」によると、北朝鮮政府は理由の説明もなく、突然北京にいるすべての北朝鮮留学生を呼び戻したという。中央社が伝えた。

報道によると、北京大学に留学している19人の北朝鮮学生は、5月のメーデーの長期休暇を利用して故郷へ戻ったが、5月30日になっても一人も戻っていないという。

「朝鮮日報」によると、その中の1人、北京大学で勉学していた北朝鮮留学生はすでに学業をやめた。しかし、他の多くの学生は北朝鮮側からの召還命令を受けてから、学校側へ退学を申し込んだという。

報道は駐北京の韓国大使館職員の話を引用し、平壌側は外交官および海外にいる北朝鮮子女を含み、海外へ留学している学生に対して、毎年の夏休みに帰国させ、イデオロギー教育を受けさせることにしているという。しかし、北朝鮮政府は何故学期の最中に学生たちを呼び戻したのかについては明らかにされていないという。

北京にいる北朝鮮留学生の人数は、80年代の200人あまりからかなり減少し、現在は約50~60人ほどしかいないという。

一部の韓国メディアは3月の報道では、北朝鮮は各国へ派遣している外交官および海外で商売を行っているビジネスマンに対して、子女1人のみを残し、本人と他の子女は北朝鮮へ送り戻すことになる。この行動は、亡命することを防いでいることが明らかである。

のちの幾つかの報道によると、この命令はあまり重視されなかったという。これは強硬路線を辿る共産国家においては稀に見ることである。