中国四川省:聖なる山乱開発、チベット人と工事業者流血衝突

2007/06/19
更新: 2007/06/19

【大紀元日本6月19日】香港の中国人権民主運動情報センターによると、チベット民族が「神の山」として崇め、世界自然保護区に指定されている四川省稲城県亜丁景勝地区を乱開発した中国当局に対して、数百人のチベット人による抗議活動が先月行われ、開発工事業者と大規模流血衝突が発生し、6人が負傷したという。同景勝地区はいまだに閉鎖されたままだという。

情報センターによると、亜丁景勝地区は中国で指定されている26ヶ所世界自然保護区の1つで、「世界文化遺産」の申請を行っているにもかかわらず、稲城県政府は同区内で空中ケーブル・カーおよびホテルの建設を決行したという。

この景勝地区にある「仙乃日山」は、中国でもっとも美しい山ベスト10の中の1つで、地元チベット民族は、山のすべての植物や樹木を非常に大切にし、「神の山」として崇拝している。

情報センターは、稲城県亜丁景勝地区観光局および亜丁景勝地区管理委員会の談話を引用し、景勝地区でホテルを建設する工事業者が「仙乃日山」で、大量の樹木を切り倒したことから、チベット人数百人は5月10日、工事業者が集合する場所で現場作業者と衝突したという。現場作業者4人およびチベット人2人が負傷した。当局は公安警察百人以上を動員し、民衆を追い散らしたという。

情報センターによると、5月12日に当局は亜丁景勝地区を閉鎖する緊急指示を下し、同景勝地区への観光誘致はすべて中止させられた。同景勝地区へ通じる各入り口には標識で「同地区において、衝突事件が発生したため、閉鎖された。観光客は立ち入り禁止」といまだに閉鎖されたままである。

一方、少し前に、四川省道呼県八美鎮においても、ある個人企業がチベット人にとって聖なる山を炭鉱として開発したため、大規模の流血衝突事件が起きたという。