EU議会副議長、中国人権活動家と電話会談を公開

2007/08/19
更新: 2007/08/19

【大紀元日本8月19日】8月15日正午(ロンドン時間)、欧州議会のエドワード・マックミラン・スコット(Edward McMillan-Scott)副議長は駐ロンドン事務所にメディア関係者を招き、中国人権活動家・胡佳氏との40分にわたる国際電話の会談を公開した。スコット副議長は、西側政治要人として、メディア関係者が見守る中、中国の人権活動家と国際電話による会話の試みは初めてであると示し、今後もさらに多くの交流機会を期待し、影響力のある者だけではなく、草の根の一般民衆との直接対話を望むと語った。

*中共が五輪を歪曲した

中国人権状況が持続的悪化していることに鑑み、多くの人権団体、米議会および欧州連合(EU)を含む国際社会から、北京五輪をボイコットする声が上がっていることから、スコット副議長は8月9日にEUに対し、北京五輪ボイコット運動を討論すべきだとの提案を提出したと伝えた。これに対して、胡氏は、「オリンピックは、本来は中国人民の望みである。しかし、今は中国共産党(中共)に『拉致』され、中共の合法的道具に利用されていることから、すでに五輪精神を歪曲し、五輪名義を使って見掛けだけの社会調和を作り、国内外において、成功する輝かしいイメージを残そうとしている。この状況下、五輪名義にて数々の人権侵害をやめさせるように、中共に対して圧力をかけるべきだ。海外の圧力は非常に重要で、北京五輪ボイコットは、五輪を成功させるためのものであり、五輪のスポーツ精神を背離していないことを確認するためであり、真に中国人民の五輪にするためで、中共に冒涜される五輪になってはならないのだ」と強調した。

胡氏は、多くの中国人は北京五輪に対して、1998年のソウル五輪当時、各方面からの圧力によって韓国の民主化が推進されたことと同じようになることを期待しているとし、反対に1936年のドイツ五輪後、ドイツ・ファシズム統治が確立されたような事態になって欲しくないと指摘した。

*信仰への迫害、政権の崩壊をもたらす

スコット副議長は、中共当局がキリスト教の家庭教会のメンバー、ムスリム、チベット仏教および法輪功(ファールンゴン=Falun Gong) 学習者などへの迫害は、最終的には政権の崩壊をもたらすとの見解を示した。胡氏は、信仰を持つ人々は真理および信念を堅持し、制圧されたことで信仰を変えることはないと強調した。中共が行っている党教育は、すなわち、洗脳の過程であるとし、どの信仰も中共にとって脅威になることから、信仰を持つ人々に対して絶えずに弾圧していると分析した。しかし、それらの信仰者は中国の中では、ますます増えて来ており、中共は国家のすべての力と資源を使っても彼らを制圧できず、打ち砕くことのできない過程であり、信仰の力は最終的に中国で勝つと信じると主張した。

*高智晟弁護、中国人権戦士の重要な象徴

スコット副議長は、1年前の8月15日に、中共当局に拘束され、秘密裏に判決を言い渡された中国人権弁護士・高智晟氏一家に強い関心を寄せている。

胡氏は、高弁護士一家は過去1年間において非常に困難な時期を過ごしたことを告げ、特に高弁護士は人権擁護の事案に関与したことから、中共当局は監視制御を強化し、一家を外界と隔離させ、出国およびパスポートを申請する基本的権利を剥奪した。胡氏は、「中共は高弁護士一家を人質に取り、高弁護士の言動を制約するためだと明言した」ことを明らかにした。

スコット副議長は、EU側が高弁護士の状況に強い関心を寄せており、上層部は高弁護士が真の自由を獲得できるように積極的に動いていることを高弁護士に伝えるように胡氏に托した。スコット副議長は「高弁護士は中共当局に人身の自由を剥奪されたが、彼はすでに人権戦士の重要な象徴になった。高弁護士は胡さんと同様に、国際社会では普遍的に未来の自由中国の象徴と見なされているのだ」と語った。

スコット副議長は中国国内で初めて法輪功学習者と直接面会し、法輪功団体が弾圧されている実情を知った西側政府要人で、面会した法輪功学習者・曹東さんおよび梁勁暉さんらが中共に監禁され拷問されたことから、その身を案じている。スコット副議長は、英国のゴードン・ブラウン首相に対して、同件の詳細を提出し応援を直接に求める考えだという。

ビデオ:メディア関係者の前で、西側政府要人が初めて中国国内の人権活動家と国際電話で談話

(記者・史東妮)

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