【大紀元日本8月27日】世界大手電機メーカーの独・シーメンスAG(下略、シーメンス)の中国子会社は、事業展開で、賄賂行為を繰り返していると報じられた。同社のドイツ本社は、「中国での経営活動に、確かに不適切なビジネス行為があった」と一部事実を認めた。専門家は、ビジネスモラルが欠け、規制が不十分である地域は、このような違法な商業行為の温床であると指摘した。
米国VOAの報道によると、シーメンスの中国現地法人のリチャード・ホスマン総裁はこのほど、メディアに対し、「社内調査の結果、中国での経営に、不適切なビジネス行為があった」と認め、過去一年間において、関与した20人の従業員を解雇したと発表した。それに続いて、ドイツ本社のスポークスマンは8月23日、ホスマン総裁のこの発言は事実と述べた。一方、両者はともに、不適切なビジネス行為の内容について、明確な説明を避けている。
ドイツの有名商業週刊誌は、シーメンスの中国子会社の上級管理職らは、本部のコントロールから逸脱、自己の判断で経営を進んでいると報じ、「会社の主管などは頻繁に賄賂で取引を結ばせている…。同社の中国における業務の9割以上は仲介を通して行っている」と伝えた。
カナダの西部オンタリオ大学商学院アジア商業管理研究所のビメース教授は、「シーメンスのような世界でも有名な大手企業が、中国での不適切な商業行為を認めたのは、誠に遺憾なこと。メディアの報道のように、不法行為がそれほど高い頻度で行われているとすれば、国際企業のビジネスモラルと管理体制が危機に直面していることを意味する」と論じた。
また、同教授は、「このような違法行為は世界各地で発生しうるが、通常では、ビジネスモラルと規制が著しく欠けている地域に集中する。このようなビジネス環境において、正当な企業競争の規則が不明確で、人々は熾烈な商業競争の中で、是と非の判別をつかなくなる」と指摘した。
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