四川省:加速する砂漠化、200以上の湖が枯渇

2007/10/10
更新: 2007/10/10

【大紀元日本10月10日】中国大陸で最も美しい湿地草原といわれる四川省北西部の若尓蓋(ルオアールガイ)草原の砂漠化が急速に進んでいる。沼沢はすでにその跡を見つけることすら難しく、砂漠化する面積は毎年11・65%ずつ増えている。300以上あった湖の内200以上が干上がり湿地面積の委縮は60%を超えているという。

中新社によると、若尓蓋草原は国内外の専門家から『中国西部高原の腎臓』と呼ばれ、中国6大草原の一つとされ、国内最大の泥炭沼沢であり、黄河上流の重要な水源地でもある。70年代若而蓋牧畜区内にある哈丘湖、措拉堅湖、興措湖、鬼湖など大小300以上もの湖が存在し、その最大面積は6千畝(ムー:1ムーは6・667アール)以上、最も小さいものは1畝前後であったという。

専門家は過度の放牧や鼠虫害、気候の変化、溝を掘り排水したことなどがここ数10年で草原が減少し砂漠化した主要原因であり、なかでも若尓蓋草原の牧畜量は中国平均の6倍であることから過度の放牧が最も重要だと考えている。また若尓蓋地区は砂嵐の発生源であり、近年北方で頻繁に発生している砂嵐は若而蓋湿地草原の深刻な砂漠化と密接な関連があるとされている。

過去10数年同地区では防砂試験が大量に行われており、模範基地と模範区を試験的に建設することにより、各種タイプの砂地で改造モデルの樹立に成功しており、改造した砂地は累計で6千平方キロメートルという。しかし砂漠化は砂漠改造の早さよりも速いというのが現状だ。

(翻訳・坂本)
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