北京:3千人直訴者強制連行、法律制定日の意義問われる

2007/12/07
更新: 2007/12/07

【大紀元日本12月7日】中国中央政府が定めた「法律制定宣伝日(以下、法宣日)」の12月4日に、キャンペーン活動に参加するために、早朝7時より、北京から200人あまり、地方から3千人近い直訴者たちが中央ラジオ放送局に集った。しかし、早くから中央ラジオ放送局の前で待機していた警察車両40~50台に押し込まれ、馬家楼収容センターに強制連行された。

目撃者の羅さんによると、現場には私服および制服警察500人が待機しており、現れた直訴者を全員強制連行したという。ヘルメットなど完全装備した警察は拘束された直訴者を監視し、乗車拒否する直訴者は警察に殴られたり、蹴られたりしたという。また、直訴者ではない北京女性も警察に首根っこを強く摑まえられて、蹴っ飛ばされながらバスに押し込まれたという。

一方、直訴者らは、現場で取材をしている数人の外国人記者を見つけて、直訴の材料を渡したりした。午前9時頃、ある日本人記者は警察に人群れから遠く離れた場所まで連れ出され、身分証明書の提出を求められ、尋問された後、強制的に現場を退去させられた。

北京市民の董さんは、ラジオ放送局の中にも外にも警察の車がたくさん駐車しており、警察は至るところにいたという。董さんは、法律執行者は法律を守らず、法律制定の宣伝日に民衆に対する扱い方は、民衆には実際に何の宣伝作用もできないとの意見を示した。

西安市出身の弁護士・張鑑康さんは、このような宣伝日の制定とは本来、人々に法律を守りよい人を教えるためだとし、法制国家であれば、「官」をどう制するのであって、「民」を制することではないと指摘した。張さんは「この宣伝日は実際の意義はまったくなく、中国共産党(中共)を宣伝する者のみにとって宣伝の意義がある。自分は何年も弁護士の仕事に従事して来た。しかし、中共にいきなりに営業権利を剥奪され、軟禁されたことに対して、一切の法的根拠はなかった。法律はあってないようなもので、法律制定日の宣伝をすること自体に何の意義があるのか?全体主義一党専制制度を終わらせなければ、法律の精神は生き返ることはできない。党が国家より上にある体制を解決しなければ、政治権力も永遠に法律の上にあるのだ」と指摘した。

毎年に多くの直訴者がキャンペーンに参加するが、同様に全員が強制連行される。今年の法宣日は、直訴者たちの間では「冤罪をすすぐ最初の日」と正式に決めたという。

訴える直訴者たち(大紀元)

バスに連行された直訴者たち(大紀元)

中央ラジオ放送局に続々集まった直訴者たち(大紀元)

(記者・古清児、翻訳/編集・余靜)
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