【大紀元日本12月15日】中国「楚天都市報」によると、長江航路局航路署の万大斌・署長は12月6日、湖北省沙市の航路水位が低く深刻であるとし、30年ぶりに記録的な最低水位だと発表した。また、干ばつの影響で、上流の水量が少なく、長江の中・下流の水位も下降し続けている。そのために、船舶の座礁事故が相次いでいる。一方、漢口市の水位は2・18メートルで、昨年同期比1・73メートル減少したという。
長江航路部門監督測定の結果によると、12月に入ってから、長江各測定所の水位が顕著に下降し、昨年同期比1~2メートルも低くなったという。また、洞庭湖、鄱陽湖などにおいても水位が低すぎて、上流各支流ダムも涸れて悲鳴を上げている。増水の後になっても、中流と下流の水位はここ5年間同期の平均値より下回っており、一部の重要水道が渋りなく通じるようにするには、大規模に航路をさらわなければならない状態だ。
武漢地区気候センター副主任の周月華氏は、今秋、長江の中・下流の水位が低すぎたのは、降水不足が原因だとしている。9月以降、長江流域では降水率が低く、一部の地区ではここ50年間、稀にみる「秋の干ばつ」に見舞われ、持続している「冬の干ばつ」も緩和していない。上流の水自体が少ないことから、中流・下流も必然的に水不足になり、水位が上がらない現状だ。
12月13日まで、長江沿岸では船の座礁事故が40件以上も発生し、黄石牯牛沙、監利窯監、沙市太平口など多くの航路にて頻発している。
12月に入ってから、長江沿岸各測定所の水位は顕著に下降し続けた(Photo by China Photos/Getty Images)
長江中・下流水位は下降し続けており、船舶の座礁事故が頻発(Photo by China Photos/Getty Images)
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