【大紀元日本8月29日】米国のコントロール・コンポーネンツ社(CCI)が、中国国有企業9社に賄賂を贈ったとされる事件で、中国国務院国有資産監督管理委員会は20日、本格的な内部調査を行うと発表した。これまでに米国司法省は、CCI社の幹部が贈賄したとされる中国企業名をウェブサイトで公開している。それに対し、リストに載っている中国企業側は潔白を主張、中国司法機関も調査を拒否してきた。
米カリフォルニア州に本部を置くCCI社は、主に原子力発電所などで使われる制御弁のサプライヤー。今年1月、同社のスチュアート・カーソン元総裁は、「中国の国有企業6社の幹部に賄賂を贈った」と供述した。米国当局の調査で更に、賄賂が渡った中国企業は9社であると発覚し、米司法省のウェブサイトに社名が公開された。それらの中国企業は、定州電力、大唐電力、中国石油物資装備公司、華潤電力、中海油、中石油、江蘇核電有限公司、国華電力、中国東方電気集団。
7月31日、米裁判所はCCI社に、贈賄に関与したとして、1820万ドルの罰金判決を下した。同社は、36カ国の国有企業、民間企業の幹部らに、236回にわたり賄賂を贈ったと認めている。米国司法省の公式サイトには、CCIから中国企業9社の幹部らへ賄賂が渡った経緯や、その金額などが一部公表されている。
一方、渦中の中国企業の一部は、「社内調査を行ったが、収賄の事実がない」とし、また一部の企業はノーコメント。
米当局の調査で米企業側の贈賄が発覚しても、中国側が否認することは多い。7月末、粘着テープなどを製造する米大手メーカー、エイブリィ・デニソン社は、中国無錫市公安部の関係者に賄賂を供与したとして、米裁判所で20万ドルの罰金を科された。中国メディアがこの事件を報道した後、同公安部は「自己調査の結果、潔白である」と対応している。
8月21日、中国国内サイト「網易」は、CCI事件に対する楊濤氏の評論を掲載した。楊濤氏は、中国企業の対応を非難、司法当局の責任にも言及し、「収賄問題が次々に報じられる中、司法当局はまったく調査しようとしなかった。司法当局が故意に収賄者を庇護しているのかと疑わざるをえない」とコメントした。しかし、楊濤氏の評論は、掲載直後に削除されている。
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