「二度轢きはやめて」と命乞い タンクローリーとの衝突事故で=河南省

2013/07/04
更新: 2013/07/04

「轢かないで」。6月30日午後1時半ごろ、河南省滎陽市で起きた交通事故で、大型タンクローリーの下に巻き込まれた女性がこうしてタンクローリーのドライバーに命乞いをした。

 事故はたまたま通りかかった市民カメラマン、聶志義さんの投稿で明らかになった。女性が乗っていた電動スクーターが交差点付近でタンクローリーと衝突・転倒し、女性はタンクローリーの下に巻き込まれた。タンクローリーはすぐに止まり、ドライバーが降りて様子を見ていたが、再び立ち上がった瞬間、顔が血まみれの女性が、泣きながら「轢かないで」と哀願したという。

 女性はその後、通行人が呼んだ救急車で病院に運ばれた。命に別状はなかったが、女性が発した一言が波紋をよんだ。中国では近年、事故を起こした運転手は、被害者が生きて入院すると、高額な賠償金を請求されることから、被害者を二度轢きし死亡させるという事件が度々起き社会問題になっている。女性の「轢かないで」も「二度轢きはやめて」という必死な命乞いであった。

 ネットでは、「前例があるから、怖いんだ」「言葉に言い表せないほど悲しい」「人間性の喪失、社会の悲話」などとやるせない気持ちをつづったコメントが多数寄せられている。
 

(翻訳編集・張凛音)