<新型インフル>政府発表の死亡者数が急増=中国

2009/12/04
更新: 2009/12/04

【大紀元日本12月4日】1日、中国衛生省は記者会見で、新型インフルエンザの感染者数が9万1000人、うち178人が死亡したと発表した。11月中旬に発表した時点より、死亡者の数は3倍に増えている。

衛生部衛生応急事務室主任の話によると、9万1000人の感染者のうち、1万9000人が入院、あるいは自宅隔離されている。新型インフルエンザの感染は全国に広まっており、重病患者と死亡者の数は増えている。

政府発表の死亡者数が急増した裏には、呼吸器疾患の専門家で、広州呼吸器疾病研究所の鐘南山所長が「政府による隠蔽」を指摘したからだとの見方もある。鐘所長は11月中旬、地方紙「広州日報」で、政府が発表した53人の死亡者数が信用できないと指摘、地方当局は死亡者数を隠していると主張した。

同所長は、2003年、新型肺炎(SARS)が流行した時に「政府の発表にはごまかしがある」と主張して注目を浴びた医師。後に中国政府も情報の隠蔽があったことを認め、同所長は「良心ある医師」と民衆から称賛されている。

鐘所長の指摘を受け、衛生省は「隠蔽や報告漏れについて、厳重に処罰する」との考えを示したが、1日の記者会見では「隠蔽に関する告発は受けていない」と報告している。

インターネットでは「鐘南山の指摘により、2週間で死亡者数が急増した」と、政府による隠蔽の可能性を指摘する書き込みも目立っている。

(翻訳編集・楊J)