【大紀元日本1月18日】15日、中国江蘇省蘇州市の工業園区にある台湾電子機器メーカー・聯建科技公司の工場内で、数千人の従業員が、工場製造環境の不備による従業員の中毒事件への補償問題及び2年連続の年末ボーナスの未支給問題に反発、ストライキを起こした。企業側から要請された300人の警察機動隊は抗議者らと衝突し、現場は一時混乱状態となった。従業員5人が警察に連行され、百人以上の負傷者が出ている模様。
目撃者によると、当日午前7時過ぎに約800人の従業員が企業の正門前で「年末ボーナスを返せ」のスローガンを掲げて企業に対して抗議した。これに対して、企業側が騒ぎ続けるとボーナスは一切出さないと脅したため、従業員らの怒りが募り、抗議者がさらに増え、全社1万3千人の従業員のうち、半数以上がデモに参加したという。
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現場にいた従業員の劉さん(仮名)は記者に対して、「数百人の警察は道路を封鎖し、2列の隊列を作って従業員目がけて暴力をふるった。7~8人の警察が1人の従業員を滅多打ちにして、顔が血まみれになったのを目撃したから、我々はなおさら憤りを覚えたのだ」と訴えた。
混乱は昼の12時ころまで続き、企業側が今月21日にボーナスを支給すると発表してからようやく落ち着いたが、従業員側からは拘束された従業員の解放を要求し、操業の再開は決めていないという。
同社で2カ月勤務後退職した元従業員の話によると、事件の原因は複数の問題が積み重なったことによる。「ボーナス支給の問題のほか、工場での仕事は毎日12時間にわたり、有毒化学物質が漂っており、すでに数人が中毒死した。入社してから2か月後、のどの具合が悪くなったから辞職した」。従業員の中毒事件をめぐり、自殺者まで現れたという。
情報筋によると、同社は台湾勝華科技股份公司が1999年に設立した独立資本企業で、2000年4月より製造を開始。主な製品は、携帯電話に必要な材料のITO透明導電膜、タッチパネル、発光ダイオード(LED)等である。2009年に同社がノーマルヘキサンを使用開始してから、すでに7~8人の従業員が中毒死し、複数の従業員が危篤状態に陥っている。その内、5人の従業員の中毒が内部告発されたという。
一方、事件について、蘇州工業団地管理委員会が対外的に出したコメントでは、同企業は従業員の管理、賃金水準、ボーナスや福利厚生、従業員サービス等の面で問題があるとし、従業員らの意見は長期にわたり反映されず、労使双方の関係に緊張感が高まったと指摘した。これに対して、企業側はこれらの問題を早急に改善し、ボーナスの支給を行うと示した。
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