チベット阿バ州で抗議活動 村長7人、逮捕される

2010/07/09
更新: 2010/07/09

【大紀元日本7月9日】四川省阿バ州で7月4日、寺院に通じる道路が地元政府に長期的に占拠されたとして、チベット人多数による抗議活動が行われた。先頭に立った周辺7村のチベット人村長が逮捕された。現地の公安当局も事実を大筋、認めている。

インドに所在するチベット亡命政府のガサン議員が7日、ラジオ自由アジア(RFA)の取材で同事件の経緯を語った。

ガサン議員によると、これらの村周辺には一つの寺院がある。寺院に通じる道路は長年、現地政府の工事関係者に占拠されて、車の出入りができなくなっている。問題を解決するため村長らは長年にわたり、上級政府機関に陳情書を提出し続けてきたが、対応は皆無という。

「4日、現地の多数のチベット人が集まり、地元政府に対し、道路の占拠をやめるよう求めた。その過程で双方が衝突し、現地の公安警察が村長らを逮捕した」とガサン氏は語った。

RFAが現地公安当局に電話取材を入れたところ、対応した関係者は同事件があったことを認めたが、詳しい状況説明は拒否した。

2年前の3月14日、チベットのラサ市での大規模抗議事件「3.14事件」が中国政府に武力弾圧されて以来、現地のチベット人は頻繁に請願活動を行ってきた。最近は、チベット人が逮捕されて懲役刑を科せられるケースが増えている。ガサン氏は、「現地のチベット人は、今回の逮捕事件も当局による復讐だと推測している」と語った。

一方、昌都地区教育局のあるチベット人幹部は、中国のチベット語教育体制を批判したため、7日自宅で逮捕されたと情報筋は伝えている。

(翻訳編集・叶子)