中国人陳情者、米国で胡錦濤・総書記宛ての抗議状公開 在米の中国大使館が反応

2010/08/26
更新: 2010/08/26

【大紀元日本8月26日】中国広東省韶関市の市民・王永利さんは、自宅が現地政府に強制的に取り壊されたことについて、米国在住の息子を通し、胡錦濤・総書記宛ての抗議状をネットで公開した。米国の中国大使館が反応を示し、同抗議状を国内政府機関に送り届けると約束した。米VOA放送が伝えた。

王永利さんの自宅は8月6日、現地政府に強制的に取り壊された。米国に在住する王さんの息子・王東炎さんはインターネットで、中国の胡錦濤・総書記宛ての抗議状を公開し、書簡の最後に、王永利さん本人はワシントンの中国大使館前で焼身自殺して抗議するつもりだと伝えた。

王東炎さんによると、中国国内のサイトでは抗議状は削除されたが、米国の中国大使館は反応を示してきたという。

王さんは米国VOAの取材に対し、8月19日午後、匿名の中国大使館の関係者が彼に電話連絡してきたことを明らかにした。「関係者の名前を尋ねたが、中国在外公館のものであるとしか教えてくれなかった。いつ強制取壊しに遭ったのか、建物の建築面積はどのぐらいなのか、居住年数、父と私の名前など、本件の状況を詳細に尋ねてきた。通話は約20分間だった」と王東炎さんは語る。

この関係者は電話口で、王さんの抗議状を国内の関連政府機関に外交手段で届けることを約束したが、処理の結果については保証できないと話した。そして、国内のどの政府機関なのか、いつ大使館から回答を得られるかについては、説明がなかったという。

王東炎さんの母親は、自宅が強制的に取り壊された直後、ショックで持病の心臓病が悪化し、入院治療していたが、中国大使館が抗議状に反応を示したと知ったとき、泣いて喜んでいた。父親も焼身自殺という極端な抗議手段を止めるという。

中国国内のネット利用者は、「私たちの子供は米国にいない。胡・総書記に抗議することができず残念だ」「中国のことは国際社会に知られないと、すべて『調和』という名目で揉み消されてしまう」と嘆いていた。

(翻訳編集・叶子)
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