環境汚染で小児ガン患者が急増=中国

2010/09/04
更新: 2010/09/04

【大紀元日本9月4日】急速な工業化がもたらした環境汚染の影響で、中国では小児ガン患者が毎年4万人以上のペースで増え、1~4歳までの児童の主要な死亡原因となっている。中国紙・南方都市報が伝えた。

広東省の病院の統計データによると、小児ガン患者は毎年、10年前の2倍に当たる4万人のペースで増えているという。環境汚染が原因だと疑われる悪性腫瘍や白血病は、溺死や交通事故などの事故死を除くと、1~4歳児児童における死因のトップとなっている。

南方都市報は、広州市婦児医療センターの医師・林穂芳氏の話を引用し、小児悪性腫瘍と白血病は、住宅や娯楽施設、おもちゃ、衣服に含まれるベンゼンが基準値を上回っていることに関係していると指摘した。

ベンゼンは発がん性の物質で、合成繊維、染料、合成洗剤など各種化学製品の主要原料でもある。

同センターの葉鉄真主任医師は、自身が行った広東省小児悪性腫瘍についての調査に基づき、「悪性腫瘍の増加は化学物質や電磁場など、昔存在しなかった要素の増加と正比例していることがわかった」と話した。

広東省東部普寧市燎原村に住む庄小濤ちゃん(2歳)は白血病と診断され、入院治療を受けている。母親の話によると、同じ村でほかにも2人の子供が発病したという。村の周辺には布の染色工場、機織り工場など10軒以上の工場が林立し、村を流れる川は黒く濁り、悪臭が漂っている。ほかにも回収された電気製品の解体工場があり、刺激臭を放っている。

「環境汚染によるものだ。放射線や食品添加剤、防腐剤、空気中の各種の汚染物質、すべては腫瘍の誘因となる」と同病院の林愈灯主任医師は指摘した。

(翻訳編集・張YH)