【大紀元日本10月21日】ハイブリッド車やハイテク製品などに使用されるレアアースの主要輸出国中国が、来年の輸出許可枠を最大30%削減する見通しである。中国国営英字紙チャイナ・デーリーが19日に伝えた。さらに、これまでの日本に対しての事実上の輸出停止措置が、欧米向けにも拡大されたため、米国が調査に乗り出したことを米紙が報道している。
19日付のチャイナ・デーリーによると、レアアースの過度採掘を抑制するため、中国は来年の上半期、輸出許可枠を続けて削減し、最大30%に達する見込みであると商務部の幹部が伝えた。匿名希望で取材に応じた同幹部の話によると、今のペースで生産を続ければ、15~20年で枯渇する可能性があるという。
同報道によると、世界のレアアース需要の95%を賄う中国は、今年の下半期、輸出枠を72%削減の7976トンとした。商務部対外貿易司の晁寧(チャオ・ニン)課長が北京での会議で紹介した内容によると、国内の埋蔵量は1996年の4300万トンから2009年の2700万トンまで減少した。「戦略、環境、経済など各面を考慮すれば、中国は世界に対してレアアース提供の責任を果たせなくなる」と同氏が指摘した。
しかし、新華社20日の報道によると、中国商務部は、チャイナ・デーリーの報道内容について否定し、「全くの誤報である」と発表した。
一方、 ニューヨーク・タイムズが19日、3人の業界筋の話として伝えたところによると、中国の税関は18日朝、欧米向けのレアアースの出荷を一部ひそかに停止。米通商代表部のマクファーソン報道官は、すでに同報道を目にしており、中国の措置が世界貿易機関(WTO)のルールに則しているかどうか調査を進めていると発表した。
(翻訳編集・趙莫迦Zhao Mojia)
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