福島原発3号機 水素爆発の恐れ 被ばく者22人に

2011/03/13
更新: 2011/03/13

【大紀元日本3月13日】政府によると、福島第一原発3号機には水素が充満しており、建屋が爆発する恐れがあるという。また福島県によると同原発周辺の入院患者ら22人が被ばくしたと発表した。

枝野幸男官房長官は会見で、東京電力・福島第一原子力発電所3号機について、「大量に水素が発生し、建屋上部に溜まっていると予想される。(同1号機同様)水素爆発の可能性がある」と述べた。

枝野氏は、万が一、12日午後の第一号機のような水素爆発が起こったとしても「圧力容器、格納容器に問題はなく、衝撃に耐えうる構造になっている」と強調し、新たな避難対策は必要ないとした。

東電によると、温度が向上していた同第3号機を冷却するため、海水注入を試みていたが燃料棒の水没に成功しておらず、大量の水素が発生した可能性があるという。

しかし政府は、同原発10キロ圏内は既に、入院患者など160人に被ばくの可能性があることが確認できている、とも公表している。福島県によるとうち22人については、放射線の検査をした結果、被ばくの可能性があることが判明したという。

福島第一原発1~3号機は大地震により停止し、4~6号機は定期検査中のため停止した。政府は、第一原発の半径20キロ圏内を退避地域に指定している。

原子力安全保安院と東電による、11日午後大地震発生時以降の福島第一原発のこれまでの異常情報は次の通り。

・12日14時40分、1号機の格納容器内圧が上昇しており、圧力減少のために放射能を含む蒸気の放出を開始。

・同15時30分、再び直下型の地震が発生し、1号機付近で大きなドーンという爆発音があり、白い煙が上がっていることが確認される。

・同20時20分、1号機に海水注入を開始し、その後、中性子を吸収するホウ酸を注入している。

・13日5時10分、3号機の高圧注水系が自動停止したため、他の冷却水注入手段を試みたが注入成功せず、3号機原子炉への注水機能を喪失した。

なお、福島第二原発1~4号機は地震により停止中。東電は原子炉格納容器の減圧措置(放射性物質を含む水蒸気の開放)を行う準備を進めている。

政府は、第二原発の半径10キロ圏内に退避指示を出している。

また政府は、東北関東大震災で運転を停止している原子力発電所や火力発電所があるため、東京電力と東北電力が必要な電力を確保するのが困難になったと発表。

事態を受けて14点xun_ネ降、緊急措置として「輪番停電」を実施する可能性を示唆した。これは区切られた地域ごとに順番に一定時間、計画的に電気の供給を止めるというもの。実施されれば史上初となる。

(佐渡道世)
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