【大紀元日本3月18日】福島第1原発の放射能漏れ事故を受け、中国中南部の沿海地方を中心に各地で食塩が凄まじい勢いで買いだめされている。放射線漏れによる海水汚染への不安や、塩に含まれるヨウ素が放射線被曝の予防効果があるなどの噂が、買いだめに拍車をかけている。国内メディア各社が伝えた。
浙江省寧波市は全国でも最初に、塩に被曝予防効果があるという噂が広まり、ヨウ素入りの塩から買いだめが始まった。すでにスーパーや商店では塩が手に入らなくなっているという。同省杭州市でも、スーパーやコンビニから食塩が消え、市当局は急遽「在庫は十分あり、買いだめは不要」との声明を出している。
上海市や広州市などでも日本の原発事故で海水が汚染されることを懸念して、事前に生産された食塩を今のうちに買いだめしようとする市民が続出している。「中国政府は日本の大震災で利を得ている。値上げにいい口実ができた」と上海市民の王さんはすでに値上がりしている食塩を前に嘆いた。
沿海都市だけでなく、黒竜江省のハルビン市も塩の売り切れが相次いだ。広西省でも、ブログ作家のジン楚さんが「多くの市民が商店に向かっている。食塩の買い占め風景は凄まじい。値段も倍増した」とブログに書き込んでいる。
こうした動きに対し、ネット上では「中国人がいろいろと『毒』されてきており、政府も企業も信用できないので、自己防衛に走るしかないからだ」「日本人はM9.0の地震の被害を受けても冷静にしているのに、われわれは塩で踊らされている。まったくみっともないことだ」「SARSの時に買いだめした塩はまだたっぷり残っているから、うちは大丈夫」と多くの書き込みが飛び交う。
食塩のみならず、日本製の粉ミルクや紙おむつも地震発生後に売り切れや品薄の状態になっている。物流への心配や放射能漏れで、今後の日本製品の品質に影響が出るのではないかとの懸念が、中国の消費者を買いだめに走らせているという。
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