【大紀元日本6月21日】先日、福建省福州市で行われた酪農関係者による討論会の席で、中国の酪農業会で設定されている1ミリリットル当たり牛乳許容細菌数200万という基準は、「世界最低」「世界の酪農の恥」と、会議に参加した専門家が批判の声をあげた。
国内紙・第一財経日報の報道によると、広州市酪農協会の王丁棉理事長は、中国の酪農業界は数社の大企業に独占されているため、基準の制定もこれらの企業に左右されていると指摘。その基準は「世界でも最低レベルだ」と発言した。
同協会の専門家(匿名希望)は本紙取材に対し、中国の牛乳に含まれる細菌許容値は、外国に比べはるかに多いと指摘している。「多くの国では1ミリリットル当たり20万、台湾は10万。しかし、中国の牛乳に許されている細菌数は200万だ。これは牛乳の汚染度のひどさを意味している」。ちなみに日本の基準は食品衛生法で1ミリリットル当たり5万以下と定められている。
この専門家によると、牛乳の細菌数が高い理由は3つある。まず、牛乳自体が細菌を繁殖させること。次に絞った生乳の温度コントロールが欠如していること。第3に、中国の酪農家は未消毒の水やその他のものを牛乳に加えていること。これらの現状が中国での細菌数の許容値を引き上げている。
また、討論会に参加した専門家は、中国大陸の乳製品企業の消費者に対する公開情報が不足していることが指摘した。生乳の品質、出荷元、細菌数値の検査結果などを社会に公表している企業は1社もないという。
報道を見たネットユーザーらは、「最悪な基準さえも守られていない」などと憤慨している。
今回の討論会には、台湾からの酪農専門家や中国の大手乳製品メーカー20社の代表が参加している。
(記者・方暁、翻訳編集・坂本)
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