中国不動産会社、毎日平均1社のペースで倒産

2021/09/09
更新: 2021/09/09

中国メディア「時代週報」によると、今年度に入ってから中国不動産会社の274社が倒産している。毎日平均1社が倒産している計算だ。

融創中国・代表取締役の孫宏斌(そん・こうひ)氏は先日、今年後半の不動産市場は「惨烈」となり、「我々以外の会社は破綻する可能性がある」と発言した。

近年、中国当局は「家は居住のためものであり、投資用のものではない」と宣伝している。特に昨年後半からは管理当局が「3つのレッドライン」を提唱。不動産会社のレバレッジを制限し、住宅ローンの金額を厳格に管理するようになった。

これにより、不動産業界の上場会社でも危機に瀕している。例えば、今年2月、業界のトップ30に入る「華夏幸福」社は、経済的な環境、業界環境やパンデミックなどの影響により、会社の流動性資金の不足する事態に陥った。結果、一部の債務が計画通りに返済できなくなったと発表した。

大手「陽光100中国」社も9月3日時点で、返済できなかった借入金および支払利息の累積残高は186億6400万人民元(約3180億円)に上ると発表した。

広発固収(中国の資産管理会社)のチーフ・アナリストである劉郁(りゅう・いく)氏は、昨年「3つのレッドライン」規制が導入された後、民間不動産会社の資金調達が大幅に厳しく制限されるようになったと述べた。その結果、過去に多額の負債を抱えている一部の民間会社は融資が受けられなくなり、信用を損なう恐れがあると指摘した。

中国指数研究院の調査によると、不動産会社が債務返済のピークを迎えるのは今年9月で、返済額は838.5億元(約1.42兆円)。次回のピークは2022年3月から4月で、返済額はそれぞれ1039.4億元(約1.77兆円)と9400.6億元(約16.01兆円)になるという。

(翻訳編集・蘇文悦)