上海地下鉄で進行方向ミス 鉄道の安全に不安広がる

2011/08/01
更新: 2011/08/01

【大紀元日本8月1日】上海を走る地下鉄10号線で7月28日、分岐点で進行方向を間違えるトラブルが発生した。

国内メディアによると19時6分、分岐駅である「龍渓路」駅で、「航中路」方向へ向かうはずの10号線がなぜか「虹橋駅」方向に向かったという。電車は次駅「上海動物園」で停車し、戻ることはなかったため、乗客らは再び反対方向を走る電車に乗り換えた。

上海地下鉄運営部門は翌29日、「CBTC(無線による列車制御)システムの試運転中に起きた情報伝達ミスが原因」と、中国版ツイッター「微博」で初めて原因を発表した。しかし、当日に何の説明やお詫びもなかったため、地下鉄利用者たちは、何も知らされない事への不安を抱いている。

7月23日に発生した温州での高速鉄道事故の原因がいまだ明らかにされていないうちに起きた今回のトラブルは、「また鉄道事故か?」と、すぐさまインターネットで情報が広まり、人々の注目が集まった。

比較的小さなミスでも大きな注目を集めるようになった中国鉄道事情。中国国内では、鉄道の安全に拭えない不信感と根深い不安が広がっている。

(翻訳編集・王知理)