【大紀元日本10月14日】ミャンマー政府は12日から、大赦令を実行し、有名な政治犯も含む6千人以上の囚人を釈放し始めている。これはミャンマー民主改革の一段階と評価される中、民主活動家や人権弁護士など反体制派が多く拘束されている中国への影響も注目されている。
大赦令は12日の朝から執行され始めた。釈放予定の6359人のうちには、旧軍事政権の批判活動をしたなどとして服役してきた政治犯180人余りが含まれている。同国では昨年11月、民主化運動の指導者アウン・サン・スーチー氏への軟禁も解除されていた。
同12日、中国外交部(省)の劉為民・報道官は定例記者会見で、ミャンマー政権による政治犯大赦への見解を求められた際、「これはミャンマーの内政であり、中国政府は一貫して他国の内政に干渉しない」と簡略に答えた。
それに対して、ミャンマー政府の大赦令は中国政府に衝撃を与えているとの見方がある。「北京経済学週刊」の前副編集長・高瑜氏は米VOAの取材で「そのショックは大きいだろう」と指摘し、「数十年来、ミャンマーは軍事政権で、われわれは一党独裁である。それに近隣である上、盟友で似た者同士だ」と語った。ミャンマーでの民主変革は、ヨーロッパのビロード革命、中央アジアの色革命、北アフリカのジャスミン革命よりも、中国への影響力は直接的であるとの見解も示した。
一方、米プリンストン大学の中国人学者・程暁農氏は異なる見解を持っている。VOAの取材に対して、同氏は、「中国政府は自分を高く評価しており、ミャンマーを小国とみなして利用しているだけ。その政策動向に影響をうけ、左右されることはありえない。中国政府が気になっているのは欧米諸国であり、南アジアではない。ミャンマー政府の今回の行動は、国際圧力による結果であるかどうか定かではないが、中国政府は国際圧力に対して、基本的には完全抵抗の姿勢である」などと分析した。
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