【大紀元日本5月16日】中国中央テレビ局(CCTV)は13日、国内で流通している一部の美白化粧品から、安全基準値の6万倍を超える水銀が検出されたと報じた。民間団体は先月、23%の化粧品の水銀含有量が安全基準値を満たしていないと発表したばかり。
番組「毎週質量報告」は、美白化粧品を使用して3カ月が経ったころに身体の不調を感じたという、山西省の王さんを取材した。王さんの血中及び尿中の水銀含量が高いことから、使用している美白化粧品「韋医生大清薬王」と「韋医生古韻」を検査すると、水銀含量が39543㎎/㎏と国の基準値である1㎎/㎏を4万倍近く上回っていることが分かった。
また、別の女性が使用している美白化粧品からも、基準値の6万倍を超える66928㎎/㎏の水銀が検出された。
先月、残留性有機汚染物(POPs)問題に取り組む国際POPs廃絶ネットワーク(IPEN)とほかの民間組織は、市場で販売されている美白化粧品477品目に対して調査を行った。その結果、全体の23%を占める112品目から安全基準値を超えた水銀を検出し、中に基準値の4万倍を超える製品もあったという。さらに、約1割の製品は、ヒ素または鉛の含量が安全基準値を超えていることも今回の検査で分かった。
調査に参加した「ダビンチ自然求知社」の研究員・王秋霞氏は、今回の調査で基準値を超えた製品の全てが、成分を表示していないと指摘した。また、水銀等重金属基準値を超えた製品は販売価格と関連性がなく、高価なものもあれば、安価なものもあるという。
朝陽医院職業病及び中毒医学科主任・郝鳳桐氏は、水銀は肌の黒色素細胞中のチロシンの合成を抑制し、メラニン色素の生成を抑えることができることから、美白化粧品に配合されていると説明した。ただ、過量の摂取で中毒を起こす可能性があり、とくに妊婦の場合、胎児の発育への影響が懸念されている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。