日本領海で赤サンゴ密漁 7人に実刑判決 中国浙江省

2016/05/31
更新: 2016/05/31

2014年秋に小笠原諸島周辺で赤サンゴ密漁を行った浙江省の男性7人に対し、浙江省地方裁判所はそれぞれ2年3カ月から7年の実刑判決を言い渡した。サンゴは中国でも国家一級絶滅危惧水生野生保護動物に指定されており、今回押収された赤サンゴは合計24.71キロで時価988.4万元、約1億7800万円に相当する。

中国メディアの報道によると、主犯格とされる呉被告は2014年11月、仲間と20万元(約360万円)を出し合って漁船2隻を改造し、高額な報酬で乗組員多数を募って小笠原諸島海域でサンゴの密猟を行い、同年12月末に共謀者3人と浙江省台州市内で赤サンゴを販売していたところを逮捕された。その後、逃亡中の共犯者3人も逮捕された。

14年11月上旬から、小笠原諸島と伊豆諸島周辺の日本の領海と排他的経済水域(EEZ)に中国のサンゴ密漁船が大量に押し寄せていることに対し、日本では希少なサンゴ生息地が破壊され、漁場が荒らされることに不安と懸念が広がっており、一部報道によると、日本側でもこれまでに中国の密漁船5隻を拿捕し、船長5人を逮捕しているとされる。

サンゴの成長速度は非常に遅く、1センチ成長するために30年を要するため、日本ではサンゴ礁の生態系は保全対象となっている。

(翻訳編集・桜井信一)