6月6日、双橋区の住民数千人が大足県との合併に反対するデモを行った。当局は機動隊を出動し弾圧した(ネット写真)
【大紀元日本6月12日】四川省重慶市大足区で6日、数千人に上る抗議デモが発生した。当局は数百人の警官を出動させデモを鎮圧し、妊婦を含む5人が死亡したという
昨年11月、元重慶市党委書記・薄煕来氏が在任中に重慶市双橋区の住民の反対を押し切って、大足県の合併を強行し大足区を発足した。これに対して、経済力が上の双橋区住民は合併後、福祉待遇が低下し、低収入住民の生活保護資格が取り消されたなど社会保障の質が落ちたことに不満を募らせている。
市民の呉氏によると、今年の4月に同様な問題で10万人規模のデモが起きた万盛区の影響を受け、双橋区の住民も当局に対して問題の改善を求めて今回のデモを行ったという。
警官隊との衝突の中で、住民らは次々と殴り倒され、妊婦を含む5人のデモ参加者が死亡した。胎児も後ほど死亡が確認されたという。
事件後、双橋区の多くの店は営業中止してストライキを行った。一方、警察はデモが再び発生しないよう、町中を巡回しているという。
重慶市では、元トップの薄き来氏が失脚するなど、今は中国情勢の台風の目となっている。同氏が在任中、推進してきた政策への不満が今、爆発し、暴動が相次いだ。当局は動乱の拡大に神経を尖らせている。
(記者・唐銘、翻訳編集・余靜)
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