【大紀元日本6月26日】北朝鮮は外貨を稼ぐため中国に12万人の労働力を輸出する。これらの労働者の給料の大半は北朝鮮政府の収入になると報じられている。 韓国紙「朝鮮日報」は23日、中国当局の情報筋の話として伝えた。
それによると、来年までに12万人の北朝鮮労働者が、中国東北部の図達、琿春、丹東、瀋陽、延吉、長春などの都市に派遣される。
労働者の大半は、韓国政府の対北朝鮮貿易中断の制裁措置により、失業した北朝鮮の製造工場の従業員、1~2万人のIT産業の技術者も含まれている。月給は200~300ドル(人民元1300元~1900元)だという。
一方、中国企業は北朝鮮労働者の派遣を歓迎しているという。給料が中国人より低いほか、管理もしやすいからだという。
報道によると、このプロジェクトの責任者は、北朝鮮労働党の行政部長・張成澤氏の親族。張成澤氏は故金正日総書記の妹の夫で、実権を握っている人物とされている。
北朝鮮は2010年上半期から、中国に大量の石炭と鉄鉱石の輸出を開始した。また、40数カ国に3~4万人の労働力を輸出しており、年間の外貨収入は1億ドルに達するという。
一方、朝日新聞の報道によると、チェコやロシアなどに輸出される労働者の給料の大半は北朝鮮政府に上納され、現地での生活費を除いて、手元に残るのは10~20%しかない。
仕事の内容は非常にハードであるにもかかわらず、外国での出稼ぎを希望する北朝鮮人は多くいる。国内での収入より高いからだという。
朝鮮日報は北朝鮮問題専門家の見解として、韓国政府と国連の制裁措置により、北朝鮮の外貨収入が激減していると指摘、今回の対中国労働輸出も外貨を稼ぐためで、当局は年間3~4億ドルを得る試算だと報じた。
(翻訳編集・叶子)
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