【大紀元日本12月13日】中国外務省の洪磊副報道局長は12日の定例記者会見で、北朝鮮の事実上の長距離弾道ミサイル発射について「国際社会が一致して関心を示している中、発射したことは遺憾だ」と述べた。
中国政府のこの発言について、上海社会科学院の朝鮮問題専門家・劉鳴氏は英BBC放送の取材に、「遺憾」は実際、「反対」と「不満」を意味するとの見方を示した。
重大な戦略目標をめぐる政策決定において、北朝鮮は「中国に服従していない」と劉氏は指摘。北朝鮮は2006年に初めて核実験を行う時から、幾度も中国の反発や警告を無視して強行し、「中国も苛立っている」という。中国は北朝鮮の盟友かつ経済援助国ではあるものの、「北朝鮮への影響力を失いつつある」と劉氏は分析する。
北朝鮮は今後、小型化した核弾頭や米国を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発に拍車を掛けるに違いない。核弾頭を搭載したICBMを配備するようになれば、周辺諸国のみならず、米国にとっても脅威になると劉氏は懸念している。
発射直後に新華社が発表した評論も北朝鮮への苛立ちをあらわにした。「世界の国々が皆、大局や他国の憂慮を顧みずに、やりたい放題にやれば、世界は乱れるし、自身にとっても利益にならない」と発射に踏み切った北朝鮮を厳しく批判。「我が道を行く」北朝鮮のこの行動は「地域情勢にとって新たな不安定要素」との認識を示した。
(翻訳編集・張凛音)
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