[ダボス/東京 23日 ロイター] – 安倍晋三首相は、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、今年10月の消費増税について「実施できる環境にある」との認識を示し、「前回引き上げたときの反省を踏まえ、引き上げた以上のものを政府がお返しする形で、衝撃を乗り越えていくものにしていきたい」と語った。
基調講演後の質疑で述べた。首相はまた、先の日ロ首脳会談に触れ、「領土問題を解決して平和条約を結びたい。平和条約が結ばれれば極東の平和と繁栄になっていくと思っている」と語った。
講演では、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の議長国として、国際貿易制度の信頼立て直しや気候変動への対応に向け取り組むと表明。「日本はフリーで開かれていて、ルールに基づいた国際秩序を保全すべく決意を固めるとともに、その強化のため打ち込みたい」と述べるとともに「国際貿易システムとは、公正、透明で知的財産権の保護や、電子商取引、政府調達といった分野に効果を持つものとなるべき」と強調した。
また大阪G20サミットでは、データの利用や収集、保存、セキュリティーといった包括的な管理と説明責任を指す「データ・ガバナンス」に焦点を当てて議論していく考えを示した。
世界貿易機関(WTO)改革については、米欧と協力しつつ、とりわけ政府補助金ルールの改革を主導していきたいとした。
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