【大紀元日本9月13日】勤務実態がなくても給料が支払われる。なんとも羨ましい話だ。河南省周口市ではこのほどの調査で、在籍しているが出勤せず給料を不正取得した公務員が5371人に上っていると判明した。年間被害総額は1億元(約16億円)に達しているという。
6月1日に始まった同調査は7月31日に打ち切る予定だったが、状況が予想以上に深刻なため、無期限の延長が決まった。
現地政府関係者の話によると、教育と医療機関で多発しており、主な手口は、病気休養、出向などを装って、勤務実態がなくても給与を受領している。公務員の平均年収2万元で計算すると、年間1億元の損失になる。同市の2012年の財政収入は60億元だった。
調査は今回が初めてではない。2005年8月にも調査が行われ、2006年2月まで同省で給与を不正取得した公務員が2万773人に達し、被害金額は1.53億元(約25億円)と報じられた。
長期にわたり取り締まっても問題解決できないのは「管理制度が形骸化しているため」とある同市の幹部は指摘する。
今回の調査は、「問題の職員を調査し、不正取得した給与を返還させれば、責任者を罰しない」という「寛大なルール」が設けられた。
市民らは、「学校などよりも、行政機関の状況はもっと深刻だ」「横領できる人は幹部関係者が多い」と取締の実効を疑問視している。
(翻訳編集・叶子)