【大紀元日本9月19日】北京で当局に身柄拘束されていたベトナム人12人がこのほど、全員釈放され、ハノイに帰国した。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が関係者を取材し、この事件の詳細を報じた。
同報道によると、6日、中国に滞在中のベトナム人法輪功学習者12人が、滞在先の北京市のゲストハウスから、何の説明もなしに警察当局に強制連行され、全員が殴る蹴るなどの激しい暴行を受けたという。翌日、即刻国外退去を命じられた女性メンバー6人がベトナムに戻り、書類不備の男性メンバー6人は5日間監禁された後、12日に釈放されて帰国した。
RFAの取材に応じたメンバーたちは、監禁中に受けた拷問の実態を明かした。それによると、気絶寸前まで暴行され、全身血だらけになった人や、長時間にわたり縛りあげられたうえ猿ぐつわをされた若い女性もいた。また、それに抗議するためハンガーストライキを決行したメンバーに対して、警官は鼻から管を強引に差し込んで、食物を無理やりに流し込んだという。
監禁期間中にメンバーが、弁護士と北京のベトナム大使館職員との面会を要求したが聞き入れてもらえず、所持品も全部押収されたという。
一行は7月に中国に入国、15以上の都市を訪れ、中国当局に弾圧されている法輪功の冤罪や、弾圧の真相を市民に説明して回ったという。
法輪功(ファルンゴン)とは、中国伝統文化の一つである気功の心身健康法。約20年前から無料で一般に公開普及されてきた。心身の健康に効果が高いことから、一般庶民から政府高官や軍の関係者まで、中国社会の各層で学習する人が爆発的に増え、弾圧直前には、愛好者は約1億人だと推定された。当時の江沢民主席は政権への脅威と受け止め、他の最高指導部のメンバーの反対を押し切って、1999年7月に弾圧を命じた。法輪功の公式サイトは、14年間に及ぶ弾圧によって3724人(9月19日現在)が拷問などで死亡、数十万人は投獄されていると発表している。
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