【大紀元日本12月27日】重大な紀律違反があったとして取り調べを受けている李東生公安部副部長(次官)の全職務の解任が25日、発表された。李次官は周永康中央政法委前トップの側近であり、ともに江沢民元国家主席が率いるグループのメンバーである。専門家らは「江沢民派にメスを入れる環境がいよいよ整った」とみている。
国営新華社通信(電子版)の解任報道には李東生の肩書き役職について、「共産党中央邪教問題防範・処理指導チームの副責任者、弁公室(中央610弁公室)の主任、国務院邪教問題防範・処理弁公室の主任、公安部の副部長及び党委員会副書記」と明記してある。また、紀律違反の詳細については触れていない。
同指導チームと中央610弁公室など一連の組織は1999年、当時の江沢民国家主席が法輪功への弾圧を実行するために設立したもの。 李は江沢民派のメンバーとして法輪功弾圧に積極的に参加していた。
米在住の中国問題専門家・李天笑氏は新華社の解任報道について、「兼務している法輪功弾圧組織の主要責任者であることを2度も言及したのは、紀律違反が弾圧に関連するものと示唆している」と分析した。
李次官への調査が20日に発表された後、新華社通信は別の記事で、「李東生は昨年11月に開催された第18回共産党大会以来、初めて失脚した中央政法委の高官。政法委上層部にメスが入ったことを意味する」と異例な言及を行った。現在、政法委の前トップである周永康が調査を受けていると海外メディアは報じている。この言及で、周氏への調査はまもなく正式発表されるとの見方が広がっている。
情報、治安、司法、検察、公安などの部門を主管する中央政法委は2002年から江一派の支配下に置かれ、一派の主要メンバーがそのトップを務め、絶大な権力を握っていた。実質上「第二の権力体制」とも呼ばれていた。
習近平政権発足後、汚職などの容疑で15人の省部級(閣僚級)が失脚した。その大半は周氏の側近や江沢民派のメンバーだった。李氏はその16人目。専門家らは、李の解任を受け、江沢民派の外堀がほぼ埋まったとみている。
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