鳥インフル 当局また隠蔽か 市民ら証言

2014/02/13
更新: 2014/02/13

【大紀元日本2月13日】中国での鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)の感染者数は、当局が発表している数字を上回るとの情報が大紀元に寄せられている。感染が爆発的に増えた場合に備え、軍隊の対応態勢も整えているという。

中国当局の12日の発表によると、今年に入ってからの感染者は、香港で確認された2人を含め196人で、うち39人が死亡した。一方、民間では実際の感染者数はこれを超えるとの声が根強い。

大紀元に情報を寄せた北京市民の牛さんは、親戚が北京広安門病院に勤めている。この親戚の話によれば、同病院はH7N9ウイルス感染の患者を衛生当局に報告しなかった。「報告しないばかりか、外来担当の医師は怒られ『早くほかの病院に移せ』と指示された。後にH7N9の感染が確認され、救急車で感染症指定病院に移送された」。この患者は北京市が発表した2件の感染例に含まれていないという。

牛さんが提供した情報によると、北京の一般病院でH7N9型ウイルスの感染が確認された患者は皆、感染症指定医療機関に送られ、一元的に管理されている。一般病院は衛生当局に報告せず、指定病院のみが当局に報告しているという。数字の操作が行いやすい仕組みとなっている。

「2003年SARS(新型肺炎)が流行した時も同様に一般病院は報告せず、患者は感染症指定病院に移送された」。牛さんは今回の鳥インフルエンザの流行もSARSと似ているとの見方を示し、流行がさらに広がる場合に備え、当時と同様に「北京では軍隊も態勢を整えている」と太子党の友人の話として証言した。

上海市浦東区にある病院の医師も、ウイルス検査に3000元(約5万円)が必要なので、多くの患者は負担できず検査をしていないと話している。「確認された感染者数は正確ではない」とし、北京市の牛さんが提供した情報同様、一般病院は報告しないよう上海の衛生当局から通達があった事を明かした。

沈さんは、「人から人への限定的で非持続的な感染」が確認された浙江省に在住しているが同省杭州市簫山区で2件の家庭に感染があったと大紀元に証言した。しかし、当局は1件家族3人の感染しか報じておらず、もう1件の家庭の感染は認めていないという。沈さんは「市民らはみな、人から人への感染を恐れている」と話した。

(翻訳編集・張凛音)