中国湖北省、外出禁止の住民が抗議デモ、「質の悪い野菜を高値で販売」

2020/03/13
更新: 2020/03/13

中国湖北省応城市では3月12日夜、海山地区の住民は、管理会社が鮮度の落ちた野菜を高値で販売しているとして抗議デモを行った。SNS上に投稿された動画では、住民らは同地区の政府責任者の免職を求めた。

中共肺炎(武漢肺炎とも呼ぶ)COVID-19の感染拡大以降、湖北省を含む中国各地では住民の外出が禁止された。各地の集合住宅やマンションの管理会社が食材などを手配し、住民に販売している。中国当局は、管理会社を除いて、住民個人による野菜などの売買を禁じた。

ネットユーザーの投稿によると、海山地区の集合住宅に住む一人の住民は、管理会社が提供した野菜の状態が悪く、値段が高いことに不満を持ち、自ら業者から野菜を仕入れ、他の住民に安値で売った。これに気づいた管理会社は地元警察に通報した。12日午後6時半ごろ、警察は住民を拘束した。これをきっかけに、地区の他の住民はバスケットコートに集まり、野菜などを高く買わされていると抗議した。

抗議の様子を捉えた動画では、住民らは「住民を解放せよ」「呂徳山をクビにして」などと叫んだ。呂徳山氏は、同地区を担当する地元当局の幹部だという。

ネットユーザーは管理会社が販売した野菜が高すぎると批判(スクリーンショット)

海山地区の住民とみられるネットユーザーは「みんなの不満はかなり前からあった。1キロ100元(約1500円)の豚肉を買わされた。この腐敗政府め!自分らの利益を保障するために、私たち住民から搾取し続けている」と書き込んだ。

住民によると、地元政府に対して食材の品質と値段をめぐって陳情してきたが、無視された。

中国政府系メディア「新京報」などは、「地元政府の幹部の説得で住民らは午後8時頃にバスケットコートを離れた」と報じた。ネットユーザーはこの報道を「フェイクニュースだ」と糾弾した。

(翻訳編集・張哲)