【大紀元日本6月20日】第二次世界大戦当時、ナチス・ドイツのユダヤ人大虐殺があったアウシュヴィッツ強制収容所の元看守(89)が17日、米ペンシルベニア州フィラデルフィアで逮捕された。
CNNの報道によると、逮捕されたのは旧チェコスロバキア出身のヨハン・ブライアー容疑者で、ドイツ司法当局に指名手配していた。アウシュヴィッツなど複数の収容所で看守をしていた同容疑者は、1944年5月~10月、21万6000人のユダヤ人の殺害に関与した容疑がもたれている。
その母親がドイツ系米国人であるため、同容疑者は1952年に米国に移住、永住権を手に入れた。
同容疑者は当初から、米司法当局に自分はアウシュヴィッツなど複数の収容所の元看守だったことを認めており、米政府は90年代、その国籍の剥奪を検討していた。2003年、米裁判所は10代でナチスに入隊したことから、その免責を認めた。
一方、米司法当局によると、その多くの供述は矛盾しており、最近になって歴史記録と信憑性のある証拠に反していることも判明した。「容疑者は虚偽の証言で自分の罪を隠そうとした」と判断した当局は、今回の逮捕に踏み切った。
ドイツへの身柄引渡を裁定する公聴会は8月21日に開かれる予定。
(翻訳編集・叶子)
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