英、議員団の入国拒否で批判強まる

2014/12/04
更新: 2014/12/04

【大紀元日本12月4日】民主派デモが続く香港で調査を行う予定の英下院外交委員会議員団が中国政府から香港入りを拒否された問題で、英国政府は中国政府を批判するとともに、激しさを増す香港の民主派デモ隊と警察の衝突への懸念を表明した。

英下院は現地時間2日、緊急会合を召集、「中国側の対応は英国下院への侮辱にあたる」という共同認識をまとめた。

キャメロン英首相の報道官の発言によれば、首相は中国のこの対応を「間違っている」と認識し、「逆効果であり、香港の情勢に対する懸念を緩和するどころか増幅させるだけだ」とみているという。

米メディアのブルームバーグの2日付の評論は、「国際的イメージを何より気にする中国共産党に対して、英国王室が来年2月のウィリアム王子の訪中計画を中止すれば、中共に恥をかかせることができる」「中国側はそれによって対応を変えることはないであろう。しかし、国際社会に認められるには、赤裸々な権力行使ではなく、尊敬されることが大事だと分らせることができる」と記した。

一方、中国外務省の華春瑩報道官は2日の定例記者会見で「香港問題への干渉に断固反対する立場は揺るがない(中略)、いかなる国の議員にも中国の領土を調査してもらう必要はない。入国を認めるか否かは主権の問題だ」と、香港返還時英国側と交わした「一国二制度」の約束を完全に無視する論調を続けた。

(翻訳編集・叶子)