【大紀元日本2月10日】英金融大手HSBCが、世界中の富裕層の脱税をほう助していることがわかった。国際調査報道ジャーナリスト連盟(ICIJ)が公開した機密文書の中に中国の李鵬元首相の娘・李小琳氏の名前もあった。
同文書は「スイスリークス」と呼ばれる極秘ファイルで、HSBCの元社員が2007年に会社から盗み出しフランス当局に提出したものである。ICIJはこれらのファイルを仏紙ルモンドから入手し、発表している。
それによると、HSBCが顧客に居住国での脱税方法をアドバイスしており、顧客リストに政治家、犯罪者、ハリウッドの俳優、有名アスリートなどがいる。ただ、リストに名前が載っている人が必ずしも不正行為に関与したとは限らない。
公開された文書によると、HSBCのスイス支社で200カ国以上の顧客の脱税のほう助を行っている。これらの顧客の口座残高の総額は1190億ドル(約14兆円)に上るという。
そのうち、中国と関係のある顧客は246人で、28%の人が中国パスポートまたは中国国籍を保有している。口座残高の総額は5億1700万ドル(613億円)に達している。
李鵬元首相の娘、電力大手・中国電力国際有限公司会長である李小琳氏の名前もリストアップされた。同氏夫妻は2001からHSBCの顧客になり、英領バージン諸島のタックスヘイブン地で登記した会社名義の口座5つを所有し248万ドル(2.9億円)の預金があった。
そのほか、香港の顧客が984人、台湾の顧客が73人。HSBCは台湾の兵器商人・汪伝浦氏の息子・汪家興氏に書類の日付を改ざんし脱税の便宜を図っていた。
(翻訳編集・江音)