「息子をクビにしないで」 中国商務相がJPモルガンに便宜約束か 米当局調査

2015/02/10
更新: 2015/02/10

【大紀元日本2月10日】大手金融機関JPモルガン・チェースが中国の高虎城商務相の息子の採用をめぐり、便宜を図ったとして米当局から調査を受けている。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が7日、複数の匿名情報筋の話として報じている。

それによると、高商務相の息子・高珏氏(32)は採用試験や面接の出来が悪く、誤って性的表現を含むメールを人事担当者に送信するなどの失態を起こし、「未熟、無責任、信頼できない」と評価されていたにもかかわらず2007年、同社に入社した。

報道によると、採用決定は当時の取締役ウィリアム・デイリー(William Daley)氏が強く後押しした。デイリー氏は2006年7月、商務次官を務めていた高虎城氏と北京で面会したあと、高珏氏を採用するよう会社に勧めた。

また、社内電子メールから、人事担当者は高珏氏の適性について疑問を持っていたが、「ディアー氏の推薦なら、採用しなければならない」と入社を決定したという。

デイリー氏は2004年~2010年までJPモルガンで中西部業務担当幹部を務めていた。

入社後も就労ビザを更新しなかったなどのミスが目立ち、1年後に同社のリストラ対象となったが、父親が便宜を約束し、雇用は継続された。2年ほど勤務した後、ニューヨーク証券取引所や外国金融機関を経て、現在は米大手ゴールドマン・サックスに勤務している。

米司法省と米証券取引委員会(SEC)は2013年8月、JPモルガンなどの銀行による中国要人の子女採用で、海外腐敗行為防止法(FCPA)に基づいて調査に乗り出した。

(翻訳編集・王君宜)