【大紀元日本6月9日】英専門家らが8日に発表した気候変動に関する報告書で、中国の温室効果ガス排出量は2025年までにピークを迎え、予想より5年早くなる可能性があると述べた。ドイツ国際放送ドイチェ・ヴェレが報じた。
それによると、ロンドン・スクール・オブ•エコノミクスの気候経済学者ニコラス・スターン(Nicholas Stern)氏とアナリストのファーガスグリーン(Fergus Green)氏が温室効果ガス排出の動向に基づいてこのような判断を下した。
つまり、中国の温室効果ガス排出量が2025年またはもっと早い段階でピークに達する可能性があり、すなわち、年間125から140億トンとなる。その後に減少をみせるという。
報告書はまた、中国の石炭消費量は2014年と2015年の第一四半期において、いずれも減少した。それまでは長期にわたり増加傾向にあり、都市部で深刻な大気汚染を引き起こしたと指摘した。専門家によると、中国の石炭消費量はすでに構造上の最大値に達しており、今後5年間も同じレベルを維持するが、その代わりに天然ガスの消費量が急激に上昇する。変化の原因は、中国経済の持続的発展における構造調整政策につながるという。
国連加盟国の代表らは現在、ドイツのボンで開催されている会合で意見を交わし、今年12月に予定されている国連気候変動パリ会議に向けた新たな協定の締結に準備を整えている。2020年に発効する新協定の目標は大気温度上昇を摂氏2度以内に抑えるというものだ。報告書は目標の達成は「中国の排出の速度と容量に決定的に依存している」と強調した。
中国は2006年に米国を超えて世界最大の二酸化炭素(CO2)排出国となった。EDMC/エネルギー・経済統計要覧2015年版の統計データによると、2012年の世界CO2排出量325億トンのうち、中国の排出量は約90億トンで27.8%を占めている。
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